富士山 山スキー (吉田大沢滑降)

日程  2007年5月20日
コース 富士スバルライン五合目--富士山頂--五合目
コースタイム 五合目(6:20)---富士山頂(12:30-13:00)--五合目(14:45)
メンバー 新井(単独)


南アと八ッに見送られて5合目を出発
【ひとりで・・・】
 なんとなーく「今年の滑り納めは富士山にしよっかな〜」なんて結構前から思っていたが、GWに山に行けなくなってしまって「なんとしても富士山で滑り納めをせねば!」と気持ちも変化。ひとりでも行ってやる!と思っていたら、同行者もなくホントにひとりになってしまった。生まれて初めての山スキー単独行だ。
 
 そんなこんなで、ひとり、家を出発。スバルライン5合目に夕方6:00過ぎに到着。しゃべる相手もいないし、お酒を飲むわけでもないので、とっととシュラフにもぐりこんで寝てしまった。途中、夜中に目を覚ますとメチャクチャきれいな星空だった。きっと夜景なんかもきれいなんだろうなぁと思ったがシュラフから出る気にもならず、ひたすら寝た。
 
【さぁ出発!】
 4時頃目が覚めて、あたりを見ると結構山屋さんがいる。僕の計算では5合目から山頂まで5時間半くらいかなぁと見積もっていた。滑り出しを13時と考えると7時頃に出発すれば十分かなぁと思っていた。しかし、どんどんスキーヤーが出発して行くので、なんとなく急かされるように準備を始めて、予定より少し早い6:20に出発!いざ日本の最高峰!
 8合目くらいまでは、結構順調に登れた。天気はよく、日差しもある。でも風がちと強く、想像より雪が固かった。それにやっぱり歩き始めが早すぎた。このままじゃ11時には山頂に着いちゃいそうなので、8合目あたりの小屋の陰で大休止。1:15分ゆっくり休んで、時間調整。
 10:45、再び歩き始める。ここから先は小屋もなく吹きっさらし、とにかく歩くしかない。風が強さを増して、時折体がふらつくくらいになってきた。 対風姿勢も駆使。でも、アイゼンが気持ちよーく雪に刺さってアイゼンで歩くにはいい具合の固さだった。

ひたすら登る ハァハァ・・・

吉田大沢の大スロープ
【うぅ・・・く、くるしい・・・】
 10:45に再び歩き始めて12:30に山頂に着く事になるのだが、この間は休憩するような場所もなく、とにかくつらかった。空気が薄いせいか、とにかく息がよく切れた。久しぶりに味わう感覚だった。
 そんな中、なんだか変な声が聞こえたので振り返ってみると、人が滑落していった。見ていて止まりそうにないなぁと思っていたら本当に点になるくらい下のほうまで滑落していった。初めて見る人の滑落だった。でも、起き上がっているように見えたし、大丈夫のようだ。あーびっくり。
12:30に山頂到着。予定の13時まで山頂で少しでも雪が緩むのを待った。
 でも、30分で劇的に雪が緩むはずもなく、さっきの滑落を見る限り滑り出すと止まりそうもないので、滑れるところまでアイゼンで下ることにした。
【今年最後の滑り】
13:00アイゼンでサクサクと下り始める。前述のとおりアイゼンで歩くには至極快適。途中からだーれもいない吉田大沢にテクテク入って行く。滑りたい気持ちはいっぱいだけど我慢我慢。結局30分くらい下って13:30頃に3500m付近から滑降を開始することにした。
 さぁ今年最後の滑りだ!滑り出しはまだ固い。強烈なマッサージ器に足をのせているようにガリガリ足が揺れる。快適に滑れるようになったのは2900m付近からだったと思う。ザラメ雪の大スロープを気持ちよーく滑ることが出来た。あんまり、得意げに言うのもなんだけど、自分の思う通りに板に乗って、板が思う通りに雪の上を走ってくれて、リズムよーくターンを繰り返す「あの感覚」はホントに快感!「あっ!乗れてる!」って思うのです。最近になって感じるようになってきた感覚です。
 最後のほうは左にトラバース気味に滑ると5合目方面にいけるようだが、すべり納めだし、スパッと板を脱ぎたかったので、あんまり粘らずにサッと板を抜いて夏道に出て、終了!
 山頂からの滑降はならなかったけれど、大成功、大満足のすべり納めでした〜。

吉田大沢下部 富士山らしい眺め

 初めての単独山スキーだったが、それなりにうまく行動できたと思う。
 また、夏の富士山は味気なーい記憶しかないが、この時期の富士山は面白かった。
 富士山で滑り納めはなかなかいいと思います。

2007年5月22日 記

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