焼岳 山スキー(2200m付近まで)

日程  2008年1月27日
行動  釜トンネル--梓川にかかる橋--下堀沢と中堀沢の間の尾根(2200m付近で撤退)
コースタイム  釜トンネル(8.45)--梓川渡る(9:45)--2200m付近で引き返し(12:45)--釜トンネル(14:30)
メンバー 新井(L) 岩崎 徳山


穂高連峰をバックに登り始める
さて、今日は今回の週末の本来の目的だった焼岳である。自分自身何度もスキーで行こうと計画を出したりもしたし、登山口まで来て発熱なんてこともあった因縁(?)の山である。秋に山頂に立ったことはあるものの、スキーで山頂に立ちたいものだと、ずっと片思いをしていた山なのである。

はて、この恋は実るのだろうか・・・。
昨日の四ッ岳登頂成功で、ちょっと燃え尽きた感があった・・・・。



というのが本音である。
「中の湯からのほうが取り付きの標高が高いし・・・。」なんて甘い考えは中の湯の門番にあっさり打ち砕かれ、釜トン経由に。釜トン入口には、ここは奥多摩かと思われるようなハイカーの群れが・・・。



釜トンネル・大正池・上高地・河童橋なんていう単語を聞くと、生まれて初めて北アルプスを眼前に見て感動した小学校の家族旅行を思い出す。あの感動は一生忘れることはない(と思われる)。
 今まで山に登っていろんな景色を見てきたけど、上高地や大正池から眺める穂高連峰は抜群にいい景色である。山と森と水があるからだと思う。

上高地を見下ろしながら登る尾根

滑る尾根を見定めて・・・
そんな感傷はさておき、我々三人は梓川にかかる橋を渡って、下堀沢と中堀沢の間の尾根を登りのルートに取る。昨日のトレースもなく、今日は一日ラッセルになりそうである。といっても大したラッセルではなく、そんなに大変ではない。とことどころ雪が藪の上に浮いているのが、「ドスン!」という音とともに地盤沈下というか雪が落盤を起こす。ちょっとビビるが雪崩れることはないだろう。この尾根は、樹間も広く斜度も適度で、結果として良い選択だったと思う。

天気は写真の通り上々。昨日とほぼ同じ様な天気である。昨日と違うのはあたりに人がいないことだろう。抜きつ抜かれつのラッセルをした昨日とは大違いである。「今日は静かだねぇ〜」と3人。冬山の良いところは人が少ないところだとつくづく思う。
3人で快適に登っているとやがて森林限界を越えて、下堀沢が全容を現すようになってきた。いくつか小さい沢を超えて下堀沢を渡ろうというところまで来た。さてどうしたものかと焼岳山頂を見上げると、雪煙が・・・ガスが・・・表層雪崩の跡が・・・とよろしくないものがたくさん目に飛び込んできた。「稜線出ると厳しそうだ」「沢は雪崩が・・・」「時間的にも・・・」という意見が出たので、この付近で撤退を決定。下堀沢は渡らずにもう少し登って快適そうなところをいただいて帰ることに。

この三人で何度もパーティーを組んでいるが、実力も似た者同士(だと思っている)なので、考えていることや引き返しのポイントもだいたい同じなのである。リーダーをしていてもあまり自覚のわかないパーティー編成である。

やっほー

3人だけのシュプール
滑り出すとあっという間に下っていく。ほぼ3人同時滑降が可能なので早い早い。登りと同じ尾根を下ったが、大した登り返しもなくいい尾根だった。

梓川に出てから林道の反対側の川岸をスキーで歩こうとしたが、これが失敗。春はスーッと滑れるようだが、冬期はモンキースキーである。素直に林道を歩きましょう。


釜トンネルに這い上がってひと安心。帰路についた。


結局、またしても山頂に立つことはかなわなかった。また春に来ようと思う

2008年2月4日   記
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